「尖閣は日本領」と中国外交文書

「尖閣は琉球の一部」と記した1950年の中国外交文書が話題になっています。
こんな当たり前のことが今頃ニュースになる方がおかしいので、中国が尖閣諸島の領有権を主張し始めたのは1970年以降のこと。海洋資源の存在の可能性が言われ始めてからのことであるのは調べれば誰でもすぐわかること。
【尖閣が中国領でない5つの理由。労作です。】

日本政府はこの当たり前のことをもっと世界に向かって発信するべきです。
中国との関係悪化を懸念する記事ばかり書くマスコミですが、なぜ事実を前提にした記事を書かないのでしょうか?

歴史的事実を主張して関係が悪化しますか?
現在のように経済がグローバル化している世界では経済的軋轢は生じるでしょう。
経済大国として世界第2のGNPを誇る中国はことさら「経済関係」を武器に使っています。
しかし、誤れる歴史認識をうやむやにしている限り「正常な国交」は築けません。

この点において日本政府の対応は完全に誤って来ました。

しかしその責任の大半は戦後左傾化した新聞社にあります。
中国に特派員を送り、ルポルタージュとして「南京虐殺」を事実のように報道しました。しかしその特派員:本多勝一(本名:崔泰英)は、後日事実関係を問われ「中国政府の用意したものを記事にしただけ(私に責任をとわれるいわれはない)」と答えたそうです。
韓国で「私は軍人として韓国女性を慰安婦として強制連行した」と言う本を出版した元軍人で共産党員の証言を大々的に取り上げ世に広めました。
この本の内容は「日本軍の非道を暴こう」と調査した韓国人新聞記者さえ、当地に言って事実無根であったことを確認し、後に本を書いた吉田政治自身が「創作」であることを認めました。

しかしこれらの記事を喧伝したマスコミは未だ自らの過ちを認めようとしません。

今「尖閣」で中国との関係悪化の責任を政府に押し付けようとしているのも当マスコミですから、「何をかいわんや」です。

中国や韓国のように「歴史を捻じ曲げ平気で嘘をつく」国と交渉するには、これまでの日本人は内省的でナイーブ過ぎました。
かつて世界中の国々が「なぜ日本人はあれほど自虐的な歴史観を持つのだろう?」といぶかしんでいましたが、日本人が自虐的な対応を続けるのを見て、「それほど日本人は悪かったのか」と言う見方をする人が増えているように見えます。
中国・韓国はかさにかかって「日本人を罵倒する歴史認識問題」を世界中にばら撒いています。
同盟国アメリカで、中国・韓国はすさまじい「侮日ロビー活動」を展開し、議会で「日本批判」をする政治家が増えてしまいました。
海外の評論家なども「従軍慰安婦は日本が否定すれば否定するほど問題が大きくなるだけ」などと暗に「従軍慰安婦」が事実であることを前提とした発言をします。

完全な日本外交の敗北でした。日本国内の反日マスコミの勝利でした。
しかし歴史認識問題の解決はこれからです。
ころころ首相が代わるようではこの息の長い問題に取り組めません。

安倍総理に期待しましょう。
まずは急を要する経済再生です。そのために当面中国・韓国との軋轢を避けるのは当然です。
しかしそれでも、歴史的事実は変わりません。堂々と主張すればいいのです。

私見ですが、中国は「利のために動く国民」なので、日本のように「道義を大事にし丸く治めるためには悪くなくとも謝って見せる」ような行動は理解できにくいのだと思います。
あまり良くないたとえですが、『欲深い人は交渉相手がよく深い主張をすると自分と似ているので安心する』そうです。

私見ですが、中国も「はっきりものの言える日本の政治家」の登場を望んでいるのではないでしょうか。
今回の中国外交文書を期に「尖閣」の対話と「歴史認識問題」の解決の糸口になるよう、日本のマスコミは「この文書について中国に対話を求める」ような、国益に沿った報道を出来ないものでしょうか?

 

 

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