カラクリ箱の中の日本 大前研一編

///___ここに来て、安倍首相や彼の取り巻きをあっと驚かせる新事実が飛び出した。林博史・関東学院大教授が米国の新聞で発表した論文である。http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/78/
それによると、第二次世界大戦直後の東京裁判において、オランダ、フランス、中国などが提出した資料に、日本軍に強制的に連行され、従軍慰安婦として働かされたことを示す資料がたくさんあるということだ。__///

これは高名なコンサルタントの大前研一氏が日経BPのSAFETY JAPANというサイトに投稿した「日本は慰安婦の強制連行を認めていた」と題するコラムの一節である。
無知な韓国大統領が、アメリカ議会で金の力で日本の歴史認識を非難する昨今のことのようだが 、実は2007年5月2日の日付である。
このコラム 2009年4月7日の171回で更新が止まっているが、その第75回のコラムである。
この文は次のように続く

///__それによると、地元警察に捕まってそのまま日本の収容所に連れて行かれて慰安婦にされた話や、現地の女性を拘留した理由として、売春宿に入れるための口実だったと日本軍が答えた調書などが数多く残されているとのことだ。__///
読者は、大前研一氏が「・・とのことだ」と伝聞 として書いている点に注意していただきたい。そしてこう続く。

///__ここでのポイントは二つある。まず、東京裁判での資料なのだから、これは公文書だということ。そしてもう一つは、日本はサンフランシスコ講和条約によって東京裁判を受け入れたということだ。つまり日本は、従軍慰安婦の強制連行を公式に認めていたわけだ。
わたし自身は東京裁判の資料を直接読んだわけではない。しかし、この論文に書かれたことが事実であるならば、事は重大だ。安倍首相や下村官房副長官の罷免にもつながるだろう。__///

にわかに「つまり日本は、従軍慰安婦の強制連行を公式に認めていたわけだ」と論調は変化する。
だが、ここでもまだ、「この論文に書かれたことが事実であるならば・・」というコメントをつけている。

みなさん不思議に思わないだろうか?
大前研一氏ほど高名かつ聡明な人物が、このような重大な歴史問題で事実を確認することなく「事実であるなら・・」などという曖昧な立場で大新聞社をバックにしたサイトにコラムを掲載することを躊躇しないのだろうか?
このコラムはこう続くのである。

///__もはやこれだけはっきりとした歴史的資料を提示されてしまったのだ。
日本が強制的に従軍慰安婦を連行したことを示す証拠はなかった、などということはできない。
これまでの安倍首相や下村官房副長官の発言は、日本の信頼を失墜させ、国際的な物義をかもしたことになるのだ。少なくとも野党はこの資料を元に、下村官房副長官の罷免要求をするべきだ。なにしろ日本はこの問題のためにアジアの友邦国から見ても大きく後退した、と思われているのだから。http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/78/index2.html__///

無知な私は大前氏を優秀な知的人物と思っていたのだが、本当に無知であった。
仮定や、証明されていない伝聞や証言を『規程の事実』と推定して研究をすすめることはある。が、それはあくまで過程の段階の話。
研究者として名高い大前氏が、仮定や証明されていない伝聞や証言を『規程の事実として結論を導いている』ことに正直驚いている。
中国人や韓国人が、いや日本の左翼系知識人が用いる稚拙な常套手段と同じ方法で、彼までも歴史問題で日本を断罪しようとしている。

是非このコラムを読んでいただきたい。
全編にわたって安倍総理を徹底的に侮辱した内容になっている。
仮定の話を題材に、日本の総理をここまで貶める粗暴さに私は眉をひそめざるを得ない。

このような思いは以前東大教授:カンサンジュン氏に抱いたことがある。
柔らかな物腰と物言いの陰で、彼の言葉は何の根拠もなく日本の歴史を歪める非道いものだった。
女性的なカン・サンジュン氏と違い、男らしく無骨で堂々と発言する大前氏を見ると、私はなぜか 今はなき空手家:大山倍達氏を思い出す。
容貌が似ているのだろう。

彼が引き合いに出した関東学院大学教授:林博史氏の、大前研一氏いわく「安倍首相や彼の取り巻きをあっと驚かせる新事実を、米国の新聞で発表した」論文は、肝心の韓国でさえ取り上げられていないしその後なんの噂も聞かない。
いや聞かないことはない。あっという間にその でたらめさが明らかになって誰も見向きもしないのである。

彼の発見した新事実は次のようなものである。

///___ 第2次大戦での日本の敗戦直後、旧海軍が日本人慰安婦を、軍病院の補助的な看護婦として雇用するよう命じた通達が19日までに、連合国側が暗号解読して作成した英公文書で判明した。___///
というものである。 (次のブログを参考にしてください)

///__(研究者たちはこの文書が)敗戦時に軍属雇用するという配慮から、軍が戦中に慰安婦管理に事実上深くかかわっていたとする見方を補強する貴重な史料としている。__///
///__(研究者たちから)「看護婦」とすることで、当局が慰安婦の存在を連合国側から隠ぺいしようとした可能性も指摘されている。__///

林教授は自分も研究者でありながら、「研究者達がこのように指摘している」という体裁で書いているが「当然どこの研究者かは一切触れない」。
自分の見解として書かないのは自信がないのかご自分の意見として発表するにはあまりに飛躍していて恥ずかしいのだろう。
ただその空想力だけは大したものであると認めざるを得ない。

大前研一氏がこの林博史氏の発見した新事実を知っていたのか知らなかったのか知る由もないが、彼のコラムは「この新事実で日本の総理をあざけることができるのが楽しくて仕方ない」と言わんばかりの雰囲気に満ち満ちている。

戦後日本は「歴史認識問題」で未だ混迷に満ちている。いつ国民の知らない事実がカラクリ箱から飛び出したかのように「真実として突きつけられる」か予想もつかない。
だが私たちは日本を貶めようとする勢力に辛抱強く対峙し勝ち抜かなければならない。

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