死刑廃止論者「ブッシュを八つ裂きに」

by マミコミ (昨年の投稿ですが)

今の日本の一方の勢力は”憲法9条護持・人権主義”を旗頭に国際派(?)的理想主義を掲げる人達。いわば左翼。
もう一方は”憲法9条改正・安全保障重視”を掲げる民族派(?)的現実主義を掲げる人達。いわば右翼。
左翼・右翼という言い方はあまり好きではないのですがここではそのように分類させてもらいます。
もちろん一口に左翼・右翼といっても当然その中に色々な考えを持つ人がいると思いますので少々乱暴な分類ではありますが、あえてこのように呼ばせてもらいます。

本来は政治的革新派を左翼、保守派を右翼というようです。かっては社会主義・共産主義を標榜する人達を左翼と呼び、それに反対する人達を右翼と呼べばよかったのですが、社会主義思想が政治の舞台から消滅しつつある今、左翼・革新の意味が曖昧になってしまいました。
保守政党も革新・改革という言葉をテーマに掲げ、それに対する左翼政党も現実的改革を政治目的に掲げるという状況では、政策だけ聞けばどちらが左翼か右翼かわかりません。
左翼に反対する人たちを右翼と呼べばよかったのが、左翼思想が消滅したおかげで右翼に反対する人を左翼と呼ぶしかなくなった状況です。つまり右翼は依然として思想と呼ぶにふさわしいかどうかは別にして確たる意味を持っているようです。
(左翼・右翼の正確な定義は甚だ複雑なので手に余りますのでこの辺で止めます)

 

なぜ冒頭のように分類したのかというと、よくあるテレビの討論会などで”日本の防衛を議論し憲法を改正すべき”と言う人達を”右翼”と呼ぶようですので、前段に述べたように、それに反対する人たちを左翼と呼ぼうと思うからです。
しかしそのような討論会を見ていると、なぜか多岐にわたる問題でありながら不思議なほど左翼・右翼がくっきりと色分けされてしまいます。

戦争放棄(憲法9条護持)、米軍基地国外移設、外国人参政権付与、夫婦別姓、死刑廃止、といった問題で、左翼の人は全て賛成、右翼の人は全て反対と見事に賛否が分かれる。個別に意見が分かれてもいいのではないか。
何故かなと思っていたのですがどうやら”キーワード”は「人権」ということらしい。

「戦争は非人道的だから交戦権を放棄」「県民の安全を脅かす米軍基地は移設」「外国人の人権を認め参政権を付与」「女性の人権を守るために夫婦別姓」「犯罪者に人権を認め死刑廃止」ということ。左翼の人達は人権を最優先するが故に右翼と対立しているようにみえる。
そのテレビ番組の討論では、いつものごとく議論が白熱し口角に泡を飛ばして各々が我先に喚きたてていたのですが、その時左翼のある論者が立ち上がって

「私は死刑廃止論者だけれども”ブッシュ”だけは八つ裂きにしたい」

良くある討論なので、テーマも気に留めず、聞くともなく聞いていたら、「私は死刑廃止論者である」と誇らしげに言ったその口で「ブッシュを八つ裂きにしたい」とは、あまりに過激。
あなたにもし八つ裂きにしたい人が居るならそれは「死刑以上の罰を与えたい」ということで、「死刑廃止論者だ」という前置きは付けてはいけないだろう。いや何のためにつけているのか?と考えてしまった。テレビの中のご本人は「どうだ」と言わんばかりに相手を睨みつけている。

ふと、「どうやらこの辺りに右翼と左翼の分かれ目があるのではないか?」と思ってしまいました。

d「戦争は非人道的だから交戦権を放棄」「県民の安全を脅かす米軍基地は移設」「外国人の人権を認め参政権を付与」「女性の人権を守るために夫婦別姓」「犯罪者の人権を認め死刑廃止」
これらの意見の下線部だけならば右翼も左翼も全く同意見というだろう。ここまでは同じなのにこの後に続く言葉で大きく意見が食い違う。
言葉の順序を入れ替えてみると、

  • 交戦権を破棄しなければ、必ず侵略戦争をする。(のか?)
  • 米軍基地を県外か国外に移さなければ、沖縄県民の安全は守れない。(のか?)
  • 参政権を認めなければ、外国人は人権を否定されたと思う。(のか?)
  • 夫婦別姓を認めないのは、女性の人権を無視していることになる。(のか?)
  • 死刑を廃止しなければ、犯罪者の人権を侵害していることになる。(のか?)

後ろに疑問形を( )で付けたしておいたが、まずこの疑問形の答えとして妥当な場合にのみ「これらの意見は正しい」と言えるのではないか。
その議論抜きで一般論を持ちだし、個別案件の答えの前提条件のように決めつけるのはちょっと変だ。
言葉の前に立派な一般論的前書きを置いただけで自分が言っていることは絶対正しいことだと勘違いしてしまう。それで人を責めてしまう。(かっての私もそうだったから良く判ります)

いつだったか、やはりテレビで東京大学の教授ですか、姜 尚中(カン サンジュン)氏が、”南京虐殺”について討論している時「南京虐殺は中国が共産主義国家だから今くらいの”対日批判で収まっている。もし中国が民主主義国家だったらこの程度の対日批判では済まない」と言ったことがある。

 

姜教授に問いたい。 どんな資料を見てもはっきりと存在しない”南京虐殺”を戦後30年以上たってから作り出し、死者の数を40万まで次々と規模を拡大し、その作り上げた歴史(これを歴史認識という)を自国民に植え付けて反日感情を煽り立てたのは”共産主義・中国”ではないのですか?
姜教授に問いたい。 民主主義国家で自由に発言できる国家であればこのような無法な行為が行われる場合、良識ある人々が少なからず声を上げるのではないですか?
姜教授に問いたい。 「共産主義国家だから反日感情を抑えられている」というのは本当ですか?

 

なぜこの話を思い出したのか。きっと「”死刑廃止論者”であるが”人を八つ裂きにしたい”」という言葉と「”共産主義国家”だから”反日批判を抑えられる”」という言葉がおなしレベルの言葉、言いかえれば”嘘”であると思ったからです。
恐らく死刑廃止論者にとって”死刑廃止”は声高に主張すべき普遍的な真実であるように、姜 尚中氏にとって”共産主義”は表には表明しないが実は賛美するべき体制なのでしょう。
だから彼らにとってその後に続く「ブッシュを八つ裂きにしたい」「この程度に対日批判を抑えている」が正しいと主張する正当な根拠であると信じているのだと思います。

「人の命を守る」「国民を守る」「友愛」「コンクリートから人へ」これらの枕詞に誰も反対しない。 反論のしようもない。しかしそれだけでは実に空虚な言葉でしかない。
その後に続く「所得に関係なく子供手当を支給する」「郵政を再び実質的国有化する」「任期中は消費税の議論をしない」等などの政策が本当に枕詞の目標にふさわしいのか、現実的議論が必要なのではないでしょうか。
それをしなければ、枕詞か後の言葉のどちらかが“嘘”であることに気づかない“死刑廃止論者”か“東京大学教授”のようになってしまいますよ。

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